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会社の登記、たまには確認しませんか?
こんにちは。
司法書士法人石川和司事務所の塚本です。
突然ですが、会社の法務に携わる皆様は、定期的に会社の登記を確認されておりますでしょうか?
普段の事業には、登記なんて関係ないよという方もいらっしゃるかもしれませんが、登記は会社の信用を示すものでもございます。
商号・本店・目的の変更登記をお忘れになる会社様は少ないですが、任期満了による役員変更・死亡による役員変更・代表者の住所変更の登記は、お忘れになる会社様が時々見受けられます。
その中でも特に平成18年の会社法施行により、公開会社でない株式会社の取締役の任期が10年まで伸長することができるようになったことに伴い、会社法施行から10年以上経過したここ数年は、任期が切れていることに気づかず、登記を放置してしまっているというケースが多いです。
ご存知かと思いますが、任期が到来した場合、変更がない場合でも役員変更の登記が必要となり、この登記は原則変更から2週間以内に行わなければなりません。
そして、遅れて登記をした場合、代表取締役個人に対して100万円以下の過料(反則金のようなもの)が発生する可能性がございます。過料は経費にできず、代表取締役個人が支払うことになります。
登記を放置する会社が増えてしまいますと登記の信頼が失われ、また、このような会社は犯罪などに悪用される可能性があるため、法務省は最後の登記から12年を経過している株式会社の整理作業を実施しています。
(最後の登記から5年を経過している一般社団法人・一般財団法人の場合に対しても同様に整理作業を実施しています。)
該当する場合には、例年10月中旬に、2か月以内に「まだ事業を廃止していない旨の届出」をせず、また役員変更登記をしない場合には解散したものとみなされますよ、という内容の公告が官報に掲載され、また管轄法務局から会社宛に当該内容の通知書が届きます。
これに対応せずにいますと、職権で解散登記をされてしまいます。(「みなし解散」と言われております。)
昨年(平成30年)だけでも、24,720社が解散したものとみなされております。
「まだ事業を廃止していない旨の届出」行った場合、みなし解散の登記をされることは避けられますが、速やかに役員変更登記を行う必要がございます。
実際には事業を行っているのに解散登記が入ってしまいますと対外的な信用を失い、事業に支障をきたす恐れがございます。
みなし解散の登記がされてしまいましても、3年以内でしたら会社を継続する登記を行えますので、この登記が入ってしまった場合は、お早めにご相談ください。
また、この記事を読まれて、「うちは大丈夫だろうか。」と思われた方も、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
会社の登記は定期的にご確認を。
司法書士法人石川和司事務所
塚本拓也