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広島の黒田投手

こんにちは、石川和司です。
プロ野球が開幕して、1ヶ月が過ぎましたが今シーズンは広島の黒田投手がメジャー球団から提示された20億円もの高額年俸を断り古巣の広島カープに4億円で復帰したことが話題となりました。
その時、黒田投手の決断を賞賛して男気という言葉が巷間語られました。
ちなみに、広辞苑で男気を調べると【男らしい気質、男だての気性、侠気】とありました。
一方、経済的な側面で考えると同一の商品を20億円で買いたいというお客さんに売らずに4億円で買いたいというお客さんに売ったということなので、1円でも高く売ることが商行為の基本的な考え方だとすると、そのような合理的ではないことはありえないと思います。
同一の商品が20億円の価格が時間経過とともに4億円になることはあっても、同時に価格が提示されているときに安い価格に売ることは極めて希な事例です。
そのことから、経済合理性のみを追求しないで球団及びファンのことを考えた黒田投手の決断は男らしいと賞賛されたのだと考えております。
それでは、本当に経済的にも不合理だったのでしょうか。
連日の報道もあり、黒田投手が登板する試合はもちろんのこと広島戦全般的に観客動員数は増加している傾向にあります。
黒田投手へのCM・テレビなどの出演料、球団におけるグッズなどの売上増加、有能な選手の獲得機会創出など本人及びチームとして受ける経済効果は今後どれくらいあるのでしょうか。
さらに、お金では単純換算できない名誉・ブランドなどという高い付加価値も手に入れることができたと考えています。
直接間接的効果も含めて考慮したうえで、別の側面から考察すると黒田投手は16億円という投資をすることにより自らの付加価値を増加させて、本人及びチームが受け取る将来キャッシュフローを劇的に増大させたと考えられないでしょうか。
僕は、そういう意味では黒田投手は優秀なビジネスマンでもあると思います。
人は、毎日価値と価格を交換して生きています。
少しでも高い価値を提供して高い価格(お金)を手に入れたいと思います。
しかし、必ずしもお金は今受け取るものではないということです。
僕も、価値と価格の交換というビジネスを繰り返しながら、少しでも男らしい・潔い生き方を身につけて、将来受け取るキャッシュフローを増大させていきたいと願います。
よろしくお願い申し上げます。
司法書士法人石川和司事務所
代表 石川和司